小関アスリートバランス研究所

Kab Labo

バランスの力

心と体のバランスを保つ
(ほぼ)日刊語録


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立つことは運動|2006年2月 2日

立つ運動

一般的に、静的バランス、動的バランスと表現される場合があります。実は両方動的バランスと言えるのです。
静的バランスというのは建物など無機物のものならそう表現してもいいかもしれません。厳密に言えばそれでさえも動的と言えるかもしれませんが…動きは小さいけれど、活動状態は同じなのです。

スポーツ競技ではパフォーマンスが必要です。しかし、その前に基本的な動作があります。一般的にジャンプする、走る、歩くなどの運動が前提条件となります。さらにその運動の前には「立つ運動」つまり姿勢を認識することから始まります。

生後数6ヶ月以内の赤ちゃんは、正確に手を伸ばしたり、頭を回転させて正確に追跡することはできません。しかし乳児用の椅子に座らせた状態であったり、大人の膝に抱かれたりすると、生後6ヶ月以下の赤ちゃんでもしっかりその行動がうまくできるのです。
この例をみても動作を起こすために、姿勢制御がいかに大切な能力であるかすぐに理解できます。

立つことが運動と認識していない人が多いのが現状です。
例えば、ただ立っているだけですが、静止して立っていることは不可能です。
人間はただ立っているだけでも、頭の頂上で約2センチ〜3んセンチの動揺が常に存在しています。

ライフル射撃競技、弓道、アーチェリーなど一般的に静的運動と言われる競技を体験した人は理解できると思います。
ただ立つことさえ、いかに自分は動いているか感じることができると思います。そして体を止めることが不可能なことも。
私は、これらの競技は究極の動のスポーツといっても過言でありません。

中国武術でも立禅、站椿という立つ稽古をとても重要視されていることからも、「立つ運動」をちょっと見直してみてはいかがですか。
 

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