小関アスリートバランス研究所

Kab Labo

バランスの力

心と体のバランスを保つ
(ほぼ)日刊語録


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動作と構造|2006年12月 4日

運動には動作があり、動作の土台が構造です。 構造とは骨格動作と理解してください。 身体の構造がなければ、人間は動きを作ることができません。 構造が崩れると、結果として筋緊張が起こります。

例えば、モノを持つときに真っ直ぐに腕を伸ばしきった状態で行うことはありません。
もし持ったとしても、とても大変な労力を必要とします(筋緊張をおこす)。
構造が壊れてしまうと筋緊張が起こります。緊張が起こるとパフォーマンスは自ずと低下していったり、ケガの原因をつくります。
しかし、みなさんは、日常動作で意識をしなくても構造状態を安定させたり、
力の伝わり方が有効な構造を作って動作しています。

もちろん、無意識にです。

分からない人は、コップで水を飲む時にどんな構造状態で行っているか観察してみてください。実は一番楽で効率的な形で水を飲んでいることに気づきます。

食事を2時間かけて食べたとしても、箸を持つ腕が筋肉痛になったとか、
ナイフやフォークを使って腕が上がらなくなってしまったことは、まず無いはずです。

しかし、いざスポーツや特別な動作をすると、この原理は無視されてしまっているのです。
なぜなら、人間はあまりにも起用なために、バランスの悪い構造を作ることが安易にできてしまうのです。
例えば、関節の主動作とは逆に動くこともできたり、前述したように関節を伸ばしすぎることも可能なのです。
でも、これは動作のクリアランスなのです。余分な動作ができるから、力を吸収したり、ケガを防止することができるのです。

身体について言えば、最大限使えることを駆使するのは、必ずしもいい事とは限りません。

まずはその自由すぎる状態から、効率的な動作の理解が必要になってきます。
ヒントは日常動作に隠れていますが、みなさんはどのくらい発見できるでしょうか?
そしてその日常動作の延長にスポーツ動作が成り立っていかなければなりません。
日常とスポーツを分けてはならないのです。

いかがでしょうか?動作は構造の上に成り立っていることが分かってきたと思います。
であれば、構造状態を無視した動作は、非効率だということが理解できてきます。

動物達は構造を無視した動きは、ほとんどすることはありません。
なぜならそれは能力の損失にしかならないからです。

能力を発揮したいのなら、構造の状態を見ることが大きなヒントとなります。