心と体のバランスを保つ
(ほぼ)日刊語録
●→を知る
相手や結果をどうにかするには、
その過程や道筋が大切である。
過程や道筋とは、
例えば、A→Bというような
結果(A)から結果(B)ことではなく、
「→」のことである。
一般的にトレーニングとは
このAとういう形やAについての理論を
深めていくことを繰り返しているもの(Bもしかり)。
よく、動きの解説で「1、2、3」というように
動きを分解しているが、それを素で行なっているのが
一般的トレーニングの理解である。
だから、その過程や道筋である「→」そのものに
目を向ける人は非常に少ない。
何故なら、AやBとは違い、指し示すことが困難な
部分だからである。
例えば、茶碗の本体はどのような素材でどう作られたか、
そしてどうやれば上手くできるのかというように理解できる。
つまり、茶碗自体がAやBである。
「→」はその茶碗の空間を指しているようなものなのだ。
しかし、どんなに良い陶器でも、どんなに良い柄でも
どんなに有名な人が作ったものでも、お茶を注ぐ空間がなければ、
茶碗としての意味がなくなってしまう。
そんな「→」を知るためには、
見た目や形に囚われないことである。
結果はすべて結果的なものである。
振り返って初めて理解できるものであり、
認識して理解できるものではないという理解が必要である。
過程や道筋は常にそこにあり続け、
自己が振り返ったところが結果となる。
つまり、大事なのは結果という幻想に惑わされず、
過程や道筋を景色を眺め歩るき続けることである。
それが感覚を大切にすることに繋がる。
「→」は感覚でしか捉えられないものである。
そして誰にも頼れない自分だけの領域なのだ。
相手や結果を求める前に
自分はどこに居るのかが重要である。
自分の立ち位置が分かったなら、
どこに動いても自由なのだから。
kab labo.小関