小関アスリートバランス研究所

Kab Labo

バランスの力

心と体のバランスを保つ
(ほぼ)日刊語録


(マガジンID:0000211621) 登録無料 ※内容は変更する場合があります。ご了承下さい。

→を知る|2009年2月17日

●→を知る

相手や結果をどうにかするには、
その過程や道筋が大切である。

過程や道筋とは、
例えば、A→Bというような
結果(A)から結果(B)ことではなく、
「→」のことである。

一般的にトレーニングとは
このAとういう形やAについての理論を
深めていくことを繰り返しているもの(Bもしかり)。

よく、動きの解説で「1、2、3」というように
動きを分解しているが、それを素で行なっているのが
一般的トレーニングの理解である。

だから、その過程や道筋である「→」そのものに
目を向ける人は非常に少ない。

何故なら、AやBとは違い、指し示すことが困難な
部分だからである。

例えば、茶碗の本体はどのような素材でどう作られたか、
そしてどうやれば上手くできるのかというように理解できる。
つまり、茶碗自体がAやBである。
「→」はその茶碗の空間を指しているようなものなのだ。
しかし、どんなに良い陶器でも、どんなに良い柄でも
どんなに有名な人が作ったものでも、お茶を注ぐ空間がなければ、
茶碗としての意味がなくなってしまう。

そんな「→」を知るためには、
見た目や形に囚われないことである。
結果はすべて結果的なものである。
振り返って初めて理解できるものであり、
認識して理解できるものではないという理解が必要である。

過程や道筋は常にそこにあり続け、
自己が振り返ったところが結果となる。

つまり、大事なのは結果という幻想に惑わされず、
過程や道筋を景色を眺め歩るき続けることである。

それが感覚を大切にすることに繋がる。
「→」は感覚でしか捉えられないものである。
そして誰にも頼れない自分だけの領域なのだ。

相手や結果を求める前に
自分はどこに居るのかが重要である。

自分の立ち位置が分かったなら、
どこに動いても自由なのだから。

                      kab labo.小関