小関アスリートバランス研究所

Kab Labo

バランスの力

心と体のバランスを保つ
(ほぼ)日刊語録


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居つく|2009年7月 4日

●居つきを解消するために

居つく。

武道や武術などで
動きが止まってしまうことを言う。

しかし、同じように他のスポーツにおいても
(静的、動的に関わらず)
居つくのは大きな問題となる。

居つくとは簡単に言えば、
動きが止まってしまうことである。

それはパターンや、ルーティンのようなものである。
また自分の癖と捉えてみるといいだろう。

しかし、単に動きが止まるというだけではない。
何かがそこに留まってしまうことが居つきを作る。

では何が居つくのか。

癖となってしまうと
その原因を見つけるのは困難である。
しかし、最初は意識がその癖を作っている。

やりづらくても意識して繰り返せば、
無意識でそれができるようになる。
それと同じように、居つきも癖になってくる。
(そうなると無意識なので厄介である)

それを解消するには、
まず、その表面から剥がさなくてはならない。
癖を検証して次にその癖を作る元を断つ必要がある。

例えば、サッカーなどで蹴る動作がある。
強く蹴ろうすればするほど、力を入れなくてはならないと人は思う。
しかし、その強く蹴ろうとする意識が、
身体の過緊張を招いている場合が多い。

そしてそれが少しずつ踏ん張る癖となっていく。
果たしてその強化が強いキックを生むだろうか。
どこかでその目的が見失われ、
強く蹴るという自分の満足感になっていたりする。

試しに実験をしてみればいい。
強く蹴る意識を持って蹴るのと、
同じように蹴るが意識は緊張ではなく、
流れをもって蹴るのと、どう違うだろうか。

果たして強く蹴る方が、強く蹴れているのだろうか。
もしかしたら、変わらないかもしれない。
後者の方が強く蹴れているかもしれない。

そして強く蹴っている時、
動きが止まっていないだろうか。
力を入れれば入れるほど、人間は自由度を失う。
つまり動けなくなるのだ。

全身を緊張させて、果たして動けるだろうか。
実験してみてほしい。

そうやって具体的な検証を用いながら
表皮を破り、その意識の根源を発見できれば、
少しずつ居つくことが少なくなるはずだ。

強く蹴るには=力を入れなければ→過緊張。
こういう不安や恐怖、自信のなさが
過剰な強化や繰り返しつまり無意識化が始まる。

しんどい作業かもしれないが、これが一番の近道かもしれない。

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