小関アスリートバランス研究所

Kab Labo

バランスの力

心と体のバランスを保つ
(ほぼ)日刊語録


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足の指がバランスを生む|2010年5月24日

●足の指使いが・・・

身体を動かす時に
一番使われていない部位はどこだろうか?

ふと、子ども(一歳)の足元を見たとき、
鷲のようにガッと床に足の指を突き刺して
立っていた。

私にとっての日常の光景が非日常になった瞬間だった。

まだこんなに小さいはずなのに
とても大きく、強く見えたのだ。

頭では分かっていたが、
同じように足の指を使ってみると
驚くほど体の緊張がはずれ、安定感が増してくる。

不安定な子どもだからこそ、
当然のように足の指が生きていた。

よく観察してみると
あらゆる全身の関節の連携が生まれたようだった。

今までバラバラだった自分を自覚する。

私たちはいつの間にか
平面の床に慣れてしまい、
いつのまにか地面を掴むという自然な行為を
退化させていたのかもしれない。

一番弱そうな部位ではあるが、
実は一番大事な部分であるかもしれない。
ただ、これは部分的な技術として捉えてはならない。
全体性があっての部分であることは
忘れないでほしい。

足の指が疎かになっているとこんなことが
起こることが実感・推測できる。

・膝、腰の痛み。それに伴い肩こり、頭痛など。
・階段の昇り降りが苦しくなる。
・重い荷物がもてなくなる。
・立つ座るが難儀になる。
・足の着き方が悪くなるため脚の外旋、内旋、
 O脚、X脚など。
・外反母趾の促進。
・・・etc

脚の指使いができてくると
逆にこれらの効果が軽減していくし、
驚くほど身体が楽になる。

これを伝えた女性は、
子どもをふたり抱えて階段を上がれるように
なったと喜んでいた。

運動効果としては
スピード、パワーが全く変わってくる。
あらゆるスポーツに共通するものなので
なるべく多くの人に是非、お伝えしたい。

興味があれば一度講習会へどうぞ。

http://www.kablabo.com/blog/257.html

                    kab labo.小関

二重運動|2007年2月 8日

投げる、打つ、蹴る、走る、ぶつかる、押す…etc  様々な運動の形があります。 私たちは普段何気なくこれらの運動をおこなっています。 しかし、いざプレッシャーのかかる場面になると、そのシンプルな運動ができなくなります。

ではその原因はなんでしょう?

この違いを理解できると、練習と試合での動きのギャップを埋めることができるのです。
それは二重運動をしないことです。

二重運動とは、ひとつの運動に同じ運動をもう一度重ねてしまうことです。
これに気づいていない人が多いと思いますが、バランスを保つ上でも大きな
ポイントとなります。

この二重運動はどういうことを引き起こすかというと、
パワー、スピードの半減などパフォーマンスの低下です。

二重運動になっていないか自分の動作をチェックしてみてはどうでしょうか。

歩く|2006年10月24日


歩くのに大切な要素として、自然さがあります。
いかに「自然に歩けるか」が重要になってきます。

どこか局部的に負担をかけるような歩き方は正直、体の負担になり、非効率なのです。
ポイントを2つあげてみますので、チェックしてみてください。

1、自分に適正な歩幅を知る。

歩幅は誰に合わせるものでしょうか?
誰に合わせるものでもありません。
正しい歩幅は一つしかありません。
それは、貴方自身の歩幅です。

では、その見つけ方を説明します。

まず、大股で歩いてみましょう。

どうですか?

この歩き方だと足の付け根辺りに負担がかかります。
また後足が取り残されてしまうので、蹴るという作業が必要になります。
体を引き付ける作業と体を押し出す作業と余分な運動が発生することに気づかなくてはなりません。

次に、歩幅を狭めてみましょう。

どうですか?

これは逆に歩きにくくなります。
不自由な感じです。同じように余分なところに力が入るのが分かると思います。

どちらでもない、楽なちょうどいい歩幅を自分なりに探してみてください。

自分らしい歩幅を探してみましょう。


2、上半身と下半身の協調。

歩く運動は下半身だけの運動ではありません。
上半身との協調が大事です。

歩幅は上半身の協調があって、よりスムーズな歩行が可能となります。

どんな感じかというと、

右手が出ると同時に左足が動く。
左足が出ると同時に右手が動く。
と、言うような感じです。

では、やってみましょう。

どうですか?

分かりづらいと言う人は、ゆっくりやってみると協調性があるかどうか分かると思うので、試してみてください。


以上この2つを注意しただけでも、より楽にスムーズに歩けるキッカケになると思います。
お試しください。

成長・変化とは「いつの間にか」|2006年10月16日

赤ちゃんはいつの間にか立つようになり、いつの間にか歩くようになります。

この「いつの間にか」が本当の成長なのです。

私たちは、目先に囚われてしまい、つい目の前の現象に対しての変化を求めてしまいます。

「とりあえず」とか「こうすればこうなる」とか計算した上での変化です。

しかし、それはいつメッキが剥がれてもおかしくないし、その時、その瞬間だけ変化してもまた元に戻ってしまうのです。

それは本当の成長、進化とはなりません。

ある時、後ろを振り返ってみて「あぁ、変化してたんだ」と感じれた時に本当に変化したと言えるのです。


赤ちゃんには本当に色々教えられます。

自然の流れ|2006年10月10日

人は自然です。
だけど、人間が作り出すもので、自然なものはありません。
人はあらゆるものを作り出してきましたが、しかし、自然のものを根本から作り出すことはできません。
車、建物、パソコン、服、言ってみればすべては不自然なものです。
唯一、人が作り出せるもの、それは子供を生むことです(子孫)。
それは頭を抱えて考えて作り出せるものではありません。
自然だから生むことができるのです。

風が吹く。
雨が降る。
波が起こる。
地球が回る。

すべて自然であり、何も問題はありません。
問題は人間が作り出すだけです。
そして、そう思っているのも人間だけなのです。

悩みや不安それも人間(自分)が作り出しているだけなのです。
しかし、そうやって悩む人間もまた自然なのです。

どんな競技でもいいでしょう。
プレーをしている時、上手く行っている状態では面白いほどすべてが自然に流れてきます。
それは自分が自然の状態だからです。
では、自然の状態を求めるにはどうしたらいいでしょうか。

そのヒントを少しでも多くの人にお伝えできればと思っています。

赤ちゃん|2006年10月 5日

赤ちゃんは立つことや歩くことをどうやって学ぶのでしょうか。

けして理論や言葉から情報を得ているわけでありません。

周りを観察しながら自然マスターしていきます。

動物も同じです。

なぜなら、それが一番いいからです。


いつからでしょうか。

私たちが理論や言葉を優先させるようになったのは…

水を飲む|2006年9月 9日

コップに水を入れ飲む。
この行為にどれだけの運動要素があるか考えたことがあるでしょうか。
コップを握る。水を入れる。当然、徐々に水が増える。同時に重さが変化する。
それを強く握りもせず、弱すぎもせず、緊張もせず、弛緩もせず、体は勝手に調節してくれる。
これほど早い、正確な運動を私たちは作り出すことができるでしょうか。
バットを握る、クラブを握る、ラケットを握る、ボールを握る。
私たちは水を飲むように、握ることができているだろうか。

日常動作の再現|2006年7月17日

日常動作に色々なヒントが隠されているとか、日常動作のような感覚でとか説明していますが、これを意識的におこなうと日常ではなくなってしまいます。

大切なのは、動く意志が働いたとき→即動きに繋がることが、私の言う日常動作です。
しかし、ほとんどの人が、意識してそれを実行しようとすると、
動く意志が働く→どう動くか考える→動き。

というふうに、意思と動作の間に「どう動くか考える」=「思考」が入ってしまうのです。

この「思考」が動作を遅くし、ぎこちない動きを導き、ココロとカラダのズレを作り出す要因となるのです。

アスリートが本当に素晴らしい動きができたとき、あの動きはどうやったか分からないと言いますが、それは前述したように、意思と動きの間に髪の毛一本の隙間もない状態ができているのです。

だから認識できないのです。

では、それは特別なことなのでしょうか。

目の前にジュースやビールがあったとします。
飲みたいと思った瞬間、すでにコップをもってゴクゴクと喉を潤しているはずです。
頭がかゆいと思った瞬間に手は頭のかゆい所に触れているはずです。

そのときに、どうやって動いたか明確に思い出すことはできません。

実は、アスリートが自分の動きを覚えていないという動作と、日常動作の質は全く同じだということに気づかなければなりません。

ヒントはもっとシンプルなところにあるのです。

カラダの要素|2006年6月28日

日常動作は無駄が少ない。だから疲れない。つまり人間にとってもっとも効率のいい動作なのです。
BBBに乗るとき、スポーツをする時にこの日常動作と全く違う運動を行えばどうなるでしょうか。もちろん疲れます。疲れるということは余分なトレーニングをしなくてはならいのです。短絡的な考えだと思われるかもしれませんが、そこに大きなヒントが隠されているのです。

人間が存在するだけで自動的に活動する要素は、1100万要素といわれます。
しかし、人間が意識して動かせる要素はなんと40要素なのです。初めての自転車の運転を思い出してください。私たちは意識している時は40の要素しか動かせないのですから、とても大変な作業となります。不必要な筋力、動作をおこないより困難な動作をしていませんでしたか?ある時ふっと体に任せて運転してみたら凄く楽に運転できた瞬間があったはずです。今では何も考えずに1100万の要素を利用しているはずです。だから複雑な動作でも難なくこなせるのです。
この1100万の要素と40の要素は日常動作と非日常動作と分けてもいいかもしれません。
非日常動作を日常動作に照らし合わせてみると何かヒントが掴めるかもしれませんね。
少し分かりづらいと思われる方にコツを教えます。実感がないとき1100万の要素が働いています。ゴルフのスイングやバットのスイングの時、ボールが軽く飛んでいくことはありませんか?そのときに打った実感はないはずです。その時何かを考えて操作していたでしょうか。きっとしていないはずです。その後、またその実感を探して上手くいきましたか?きっと上手くいっていないはずです。なぜなら実感があるからです。
コップを持つ時、余分な力は使いません。水を注いでもらっている時自然にコップに対する圧が増しています。それをみなさんは実感したことはあるでしょうか。ないはずです。
それが実感を持たないということなのです。それはそのままにしておけばいいのです。実感を持ったら「あっ」というまに、40要素になってしまうのですから。

スポーツと日常の境界線|2006年5月24日

スポーツの動きと日常の動きとは違うものでしょうか?
多分ほとんどの人がYesと答えると思います。
しかし、KAB LABO.では、そこには大きな違いはないと考えています。
そうであれば、日常から得られるヒントは宝の宝庫といえるでしょう。
どんなに毎日練習をしていても、生まれてから常におこない続けている日常の動作の時間・回数には適いません。
もちろん、練習をないがしろにすることではありません。スポーツでも基本的には、非日常動作ではなく日常動作の延長だということを理解してもらうだけでも、かなり多くの問題は解消していくはずなのです。(言い方を変えるとものすごい練習量ですね!)
水を飲む、頭をかく、箸でご飯を食べる、電気を消すetc...この何気ない動作に、全体性(バランスにもっとも大事)が含まれているのです。

第一に、日常動作は疲れない。
第二に、日常動作は余計な動きがない。
第三に、日常動作はバランスがとれている。(動作によって)

逆にスポーツに置き換えると、
スポーツ動作は疲れる。
スポーツ動作は余計な動きが多い。
スポーツ動作はバランスがとりづらい。

とも考えられるように思います。日常の動きがスポーツ動作として成り立つかどうか、ちょっと考えてみてはいかがでしょうか。