小関アスリートバランス研究所

Kab Labo

バランスの力

心と体のバランスを保つ
(ほぼ)日刊語録


(マガジンID:0000211621) 登録無料 ※内容は変更する場合があります。ご了承下さい。

感覚は環境を創る|2009年2月18日

●感覚は環境を創る

身体は理屈では説明できない。
もちろん、局所的な機能や関係は
説明することは可能であろう。

しかし、その局所は常に身体全体の上に
成り立っていることを忘れてはならない。
全体があっての局所的な検証でなければならない。

だから、ここを混同すると上手く行かないのは
当然なのである。
局所的な理解をもって、身体全体は働かない。

例えば、走るにしても大腰筋が大切だと言う。
確かに必要な要素ではあるだろうが、
それだけに注目しすぎていいのだろうか。

ボルドー選手など異常な大きさの大腰筋があるようだが、
彼自身それを知って大腰筋を鍛えた訳ではない。

しかし、局部的な理論に信仰を持ってしまう人は、
大腰筋を鍛えれば足が早くなると思ってしまう。

この時点で、ボルドー選手とはまったく違うアプローチに
なっていることに気付かなければならない。

人や動物は環境で身体の構造や機能や突出させる能力が
違ってくる。

それは、環境という全体的影響であり、
個人がどうこうできるものではない。

ボルドー選手も環境の影響は大きいだろう。
その環境の影響で掴んだ感覚の方が
なによりも早く走るために大切なことなのである。

そう考えれば、
身体にしても全身の感覚を変えることで
自然と機能してくるところが変わってくると言える。

感覚を変えていくとは、環境を変えることである。

私たちは環境を変えるために、いきなり、ジャングルに居を
移すわけにはいかない(笑)

だから、手っ取り早くできるのは感覚を変えていくことである。

感覚をどのように変えていくかで
全体の作用、働きは大きく変わっていく。

kab labo.バランス講習会では、
そうやってどんな感覚が体の統率を生み、
どんな感覚が能力を低下させてしまっているのか
体感しながら行なっている。

ある高校では5年前くらいから、バランストレーニングをはじめ、
全体性を大事に感覚的トレーニングを行なっているが、
今年はすでに5人ほど140キロ台を投げる選手が出てきている。
ちなみに局所的トレーニングは一切やっていない。
さらに、部員70名のうち、ケガ人はいないそうである。

局所的なトレーニングではなく、全体の感覚を変えることで
環境を変化させたことが、能力発揮に大きく関わっているだろう。

局所の強化ではなく、全体の調和。それが、バランスであり、
能力発揮の大きな鍵になる。

是非試して頂きたい。
                          kab labo.小関


仙台にてkab labo.講習会を行います。よろしければ。