小関アスリートバランス研究所

Kab Labo

バランスの力

心と体のバランスを保つ
(ほぼ)日刊語録


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生きた可動域(ストライド)|2009年8月20日

●生きた可動域

世界陸上を観て…


シンプルなスポーツだけに
様々な発見があり、
とても面白いのが陸上である。

シンプルなゆえ、
バランスの崩れが大きく影響するとも
いえるだろう。

まずは走る姿勢について、

姿勢(状態)が崩れると
全身の関係性が途切れ、
可動域が制限される。

もちろん、ストライドにも大きく
影響する。

可動域が制限されると
過緊張を起こし
無理に行なえば、
ケガかパフォーマンスの低下を生む。

身体の可動域を柔軟性と混同する場合があるが、
全く同一ではない。

もちろん関係性はあるが、
柔軟性が可動域を決めるのではない。

可動域には、
生きた可動域と
死んだ可動域がある。

バランスが保たれる動作範囲と
バランスが崩れてしまう動作範囲と
理解していただくと良い。

この生きた可動域は
姿勢や感覚的な要素が大事になる。
どんな感覚や姿勢で行なっているか
注意してみると良いだろう。

それ以上可動域を多きくする場合、
それは死んだ可動域になる可能性がある。

柔軟性を過剰に優先してしまうと
バランスが崩れいていることに気付かない場合が
あるので気をつけなければならない。

柔らかければ良いというものではない。
動物を見てもそれは分かる。
柔らかい動きはするが、犬の足が逆方向に曲がることはないのだ。


以下姿勢によって可動域がどう変化するか
実験してみよう。

【実験】
肩の場合

立った状態で肩をまわす。
その感じを覚えておく。

次に少し前傾してみる。
そのまま肩をまわす。


歩く場合

元に戻る。次に
真っ直ぐ立ったら
1歩踏み出してみる。
その感覚を覚えておく。

次に少し前傾した状態から
1歩踏み出してみる。

その違いを感じてみる。


このように姿勢だけでも十分可動域の違いや
動きやすさの違いが分かるはずである。

短距離走を見ればよく分かるが、
速い選手ほど、座っているように見える。
逆に前傾が強くなるとスピードが出ていないことも
見て取れるはずである。

そんなポイントで世界陸上を楽しんでみてはいかがだろうか。
              
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