心と体のバランスを保つ
(ほぼ)日刊語録
いいバランスとは、全体性が保たれている状態を言います。
これまで様々な動きを見てきた中で、早い動き、強い動きができた時は必ずこの全体性があるのです。
では、全体性とはなんでしょうか。
例えば、戦のときに武将がつけている甲冑(かっちゅう)(鎧のこと)ですが、これは重いもので20キロはあるそうです。
これをまとめて持ってみることを想像してください。
いったい何分持ち続けられるでしょうか?どのくらい歩けるでしょうか?そして走れるでしょうか?
考えただけでも大変な体力を必要とします。とくに女性・子供には大変なことです。
しかし、これを身にまとったらどうでしょうか?走ることも、馬に飛び乗ることもできるわけです。さらには泳ぐこともできた人がいたわけです。
この違いはいったい何でしょうか?
簡単に説明すると、甲冑をまとうことによって、全体性が伴ったのです。このことは、いいバランスを語るのにはとても重要なポイントなのです。
では、全体性を掴むにはどうしたらいいでしょうか。
まずはちゃんと立つことです。
こんなに簡単な答えなの?と聞かれますが、兎に角ちゃんと自分の立つ運動をおこなえることなのです。
では実験をしてみましょう。
・少し重い荷物を持ってみましょう。(両手でもてるもの)
その感じを覚えてみます。(無理はしないでください)
・足下に荷物を置いてください。
・次に、ただ立ちます。前を向いて膝をリラックスして立ってください。
・立っている状態ができたら、そのまままた荷物をもってみましょう。
どうですか?
最初持った感じと違うはずです。
楽にもてませんでしたか?
これが全体性がない状態とある状態の違いです。
それが複雑な動きになっても「主」となる自分が存在することがもっとも大事なことなのです。