小関アスリートバランス研究所

Kab Labo

バランスの力

心と体のバランスを保つ
(ほぼ)日刊語録


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良し悪しよりも大切なこと|2015年8月20日

【流す感覚】

 

書籍 「心とカラダのバラスメソッド」 学研 でも書かせて頂きましたが、DSC_4800.JPG

以前、ラグビー日本代表の選手がバランスボードを乗っていていた時の話です。

 

選手:「この感覚をどうしたら保ち続けられるのですか!?」と質問を受けました。

 

すかさず、

小関:「流すことです」とアドバイスさせてもらいました。

 

良い感覚も悪い感覚もとにかく流すこと。

 

流すことで悪いものは流れ去り、

良いものには乗ることができるのです。

 

これは観念的なものではなく、

実際の運動感覚として持たなくてはなりません。

 

良いものでも大切にし過ぎれば、新鮮さを失います。

もちろん悪いものに囚われれば、そこからは離れられなくなります。

 

そう考えると、

運動とは実は良し悪しの問題より、滞ること、つまり流れが失われるが何より問題となります。

 

その原因となるのが思考と体のズレなのですが、ここでは詳しく説明する必要もないでしょう。

 

まずは実践的に「良いも悪いも流す」をやってみてください。

 

実践から難しい方は、冷静に実践できるバランスボードから始めてみるのがおすすめです。

是非、「流す」感覚を掴んでみてください。

 

きっとやるべきことに「夢中」なることができるはずです。

 

                 

                       バランストレーナー小関

 

 

DSC_4858.JPG

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※写真は千葉ライフル射撃協会主催の講習会にて

 

 

 

 

 

バランスボードの選定のヒント|2013年1月26日

よくバランスボードの選定について問い合わせを頂きます。

その人がどういうことを望んでいるのか、もしくはその人の運動傾向、つまり癖によって入り口は異なります。

 

●まるみつボディバランスボード 

 

もちろん、どちらから入っても最終的に真ん中に行くことには変わりはありません。

ただ、入り口が違うことで味わえる感覚も随分変わりますので

参考にして頂けると良いかと思います。

 

バランスを崩す大きな原因として

自分の運動活動を止めてしまう、ということがあります。

 (つまり固めるということです)

 

少し実験してみましょう。

 

単純に立った状態でいつもより身体を固めて立ってみるとどうでしょうか。

とても窮屈になってしまい、更に外力が加われば立つことが非常に困難になります。

いかがですか?

 

自転車は竹馬などもそうですが、運動活動が止まってしまうとバランスを維持することは

難しくなります。特に人はここぞっというときに身体を固めてしまう傾向があります。

 

またここから大きく二通りあります。

予め固めすぎてバランスを崩す人。

動きの許容範囲が大きすぎるため、固まってバランスを崩す人です。

 

これはトップアスリートやオリンピック選手もレベルは違っても一緒です。

 

そこを見極めて広げていくのがバランスボードであったり、バランストレーニングの役目となります。

 

バランスボードを選定する場合、

基本的にお勧めするのは、プロフェショナルボードやアドバンスボードです。

運動の特性が違うこの二つのボードを基本に見ていきます。

動的バランスボードと静的バランスボードです。

入り口は全く違いますが、最終的には同じバランス感覚を見ていくようにします。

 

前述したように

身体が予め固まりやすい人、準備傾向が強い人は、

プロフェッショナルボードという動的なバランスボードを利用してバランスを整えていきます。

※但し、運動が苦手な方や身体の自由が利かない方などは静的なバランスボードからはじめて行きます。

(ベーシックやアドバンスボードです)

 

逆に動作が大き過ぎて許容範囲を超えて運動してしまう人は、

静的なアドバンスボードからはじめて、バランスを整えていきます。

お互いに体だけではなく、その運動に即したメンタルにも大きく影響していきます。

 

できれば両方利用し、最終的にはどちらも同じ感覚(真ん中)を見出せると、

普段の動作やスポーツ動作など運動感覚のベースも変わっているので、

自然に運動の質が大きく変化していきます。

 

結果的にはバランスが崩れることも、

事前に察知できるのでケガやパフォーマンスに大きく影響してきます。

 

分かりやすく二つに分けて説明しましたが、

複合型のバランスボードはどちらも完備されていますので

BBBタイプSやミックスボードを利用されることもよいでしょう。

使う人が多い場合は単体のボードをいくつか用意されると練習でも上手に活用できるかと思います。

 

また直接真ん中の感覚を掴みたい方は「ココロのバランスボード」がお勧めです。

ちなみにこちらのボードはアドバイスや指導させてもらっている選手には必ず利用してもらっています。

 

以上ですが、バランスボードを選定される方はこの内容を参考にされると良いかと思います。

 

もちろん、実際に講習会などにご参加頂けると更に詳しく体験できると思います。

こちらも是非ご利用ください。

                                         Kab Labo.小関

 

 

●まるみつボディバランスボード  

釣り合い|2011年8月31日

 バランストレーニングは、

左右差や前後差の釣り合いを

保つ訓練でも調整する訓練でもない。

 

左右差や前後差のない釣り合いを

知っていくこと。

 

それは元々自然に釣り合っていることを

再確認することでもある。

 

自然な釣り合いを持ちながら、

それぞれの言動にフィットさせていくことで

見える景色が変わってくる。

   

           kab labo.小関

土壌を整える|2011年8月17日

色々なタネを蒔いても

土壌の環境が悪ければ咲くものも咲くはずがない。

タネを蒔くばかりではなく、

その土壌(身体環境や精神)を整えてみる。 

 

咲かせたい花が咲くかもしれないし、

思ってもみない花が咲くかもしれない。

もしかしたら、野菜が育つかもしれない。

 

それが広がりを持った個性を生む。

 

ただ、そこに太陽や雨(他人や環境)があるから、

常に見守ることが大切となる。

 

環境を設定すること、必要なものをそろえることは、

簡単にできるかもいれない。

 

しかし、この見守るという行為は非常に難しい。

手を加えることもあれば、

手を出さずにただ見守ることも必要である。

 

まるで親子関係のようなもの。

 

この見守り続ける行為が

kab labo.バランストレーニングの役割である。

そんなふうに感じとってもらえれば幸いである。

 

                    kab labo.小関

 

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方法(トレーニング)の位置付け|2011年2月 7日

いつの間にか方法(トレーニング)が目的になってはいないだろうか。

その方法の回数や時間、繰り返すことに満足していないだろうか。

大事なのは方法を通して「それ」を感じることである。

なぜならどれだけ優れた方法でも「それ」ではないのだから。

ただ、方法を通すことで「それ」を知ることができるのも事実。

二つの価値のバランスが大切である。

                                kab labo.小関

バランスを感じるには|2010年12月23日

バランスとは調和である。

では、調和した感覚とはどういったものだろうか。

調和やバランスは丁度良いことであるから、

空気のように感じられないものと表現して良いだろう。

 

では、感じられないものをどう感じればよいか。

 

感じられる偏り、不調和を見つけ解放していくこと。

しかし、問題なのはその偏り、不調和のほとんどは

羊の皮を被っていることである。

(自分の認識では良いとされてしまっているもの)

偏り不調和と知っていれば誰でも苦労はしない。

 

難しいことではないのだが、

その実態とイメージや想像を体験、把握することから

初めてそれを知ることができる。

バランストレーニングという言葉を使ってはいるが、

トレーニングという実感を用いるのとは少し違う。

 

これは説明できないのでkab labo.講習会に

参加して頂くほかないか・・・よろしければ。

 

                     kab labo.小関

勉学とバランス|2009年3月12日

●部分の活性と全体のバランス

脳、筋肉、神経、内臓…etc
あらゆる部分の働きを一番活性するのは、
全身のバランスが良いことである。

全身のバランスとは偏りが少ないこと。
全身はあらゆる部分の土台であり、フィールドである。

そのフィールドが良ければ、
どんな運動(部分的機能も有効に働く)も軽やかに気持ちよくできるだろう。

受験勉強や学校の授業、学習塾や
習い事などボディバランスボードやバランストレーニングを
取り入れたところから、集中が持続できるようになるので
重宝していると感想を頂く。

部分の働きが思わしくなければ、
それは全身の働きがおかしくなっている合図である。
バランスボードを使わなくても、
少し歩いてみたり、背伸びをするだけでも
全体のバランスを整え治すキッカケになる。

例えば、
愛知県の高校生がバランスボードに乗った瞬間、
「これは私が勉強している時と同じ感覚♪」と言ったそうである。
この生徒は相当優秀な生徒だったらしく、バランスボードも
初めてにも関わらず、乗りこなしたという。

また、先日も看護士を目指している子から
高校受験から未だに愛用しています!とお礼を言われた。
勉強していてモヤモヤしたときバランスボードにスッと
乗ると、また集中できるそうである。

そして今日も山形県内学力トップの高校で
補習授業の際、生徒たちバランスボードを使わせたら、
生徒たちの集中が違ったと感想を頂いた。

自己のフィールドを整えてから、
やっていることに取り組んでみる。
そんな視点を持ち合わせて
今の取り組みを見てみてはいかがだろう。

是非試して頂きたい。

                         kab labo.小関


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勉学でも重宝されているボディバランスボード

腰痛エクササイズ|2009年3月 2日

腰痛はいつになっても大きな悩みです。
以前、NHKで「腰痛は二足歩行の宿命か」←(正式なタイトルは忘れましたが…)を見ました。
確かこんな感じのタイトルでしたが、とても面白い番組だったので、
再放送がもしありましたら是非ご覧下さい。

一般的に腰痛の悩みは深刻化しています。
なぜ科学は進歩しているのに悪くなる人が多いのでしょうか。

腰痛を治す。ということは、痛みを軽減させる・痛みを止める。というように、
その部分へのアプローチになってしまいます。
何故なら、腰痛を治すために対価を支払うわけですから、
依頼された側はとりあえず、痛みの軽減をメインで考えます。
すると、前述したように痛みそのものにアプローチすることがメインとなり、
その元となる姿勢や身体の使い方などが付属のようになってしまうのです。
当然、付属程度ですから、あまり意識せずに終わってしまいます。

しかし、その付属がメインで大切なことだったらどうでしょうか?

バランストレーニングではかなりの人たちが改善、軽減していますが、
実は特に腰痛用のエクササズがあるわけではありません。

kab labo.では、とにかく自分のバランスを見ていきます。
腰痛の原因となるバランスではく、自己の全体のバランスです。
すると、その元となりうる偏った運動の癖や偏った心の癖が見えてきます。
その偏った癖が痛みを誘発し、改善を阻害しています。(パフォーマンスについても
同じことが言えます)。しかし、癖自体なぜあるのでしょうか?

それは、今の全体のバランスが生んでいるのです。
ということは、今の全体のバランスを変化させえていくことが、
その癖が変化していくということです。

偏った癖というのは不自然から起こります。
不自然を自覚することは、まず自分より自然な人から教えてもらうしかありません。
kab labo.では講習やワークショップでそのキッカケを掴んで頂き、
日々の生活の中でボディバランスを整えてもらいます。

腰痛が軽減している人の共通性は「自分で感覚を掴んだ人」です。
感覚の見つけ方や捉え方はkab labo.でお伝えできます。

全体のバランスを日々気にしていると、不自然な動作や癖が浮き出てきます。
それを見つけたらそこから離れるようにします。
それを繰り返しているうちにいつの間にか姿勢は変化し痛みも楽になっています。
本人たちは驚かれますが、そんなに難しくはないのです。
もちろん、立てないとか動けなくなっている人は少し時間を必要としますが、
それも良くなる方向へ行くことができるのです。

感覚を見る意識があると以外に早く腰痛は軽減されるのです。
感覚を見ず、行為そのものに頼ってしまうと、これはいつまでたっても
良くはなりません。
職業柄なりやすいこともありますが、そのせいにししないとが
治りを早くするためにはとても大切なことです。

大事なのは自分の自然なバランスを変化させていくことです。

先ほどの番組でアフリカに先住民に取材をしたのですが、
彼らには腰痛という概念すらありませんでした。
1日に20キロも、30キロも歩くのですから、私たちよりはずーっと動き通しです。
ということは、二足歩行自体に問題があるわけではないことを証明してくれています。

それを見たとき「そうだろうな」とやけに納得してしまいました。
結局、その番組で現在の日本で腰痛に一番効果的な方法は?と
専門家に質問したところ、実は「歩く運動」が一番効果的だという答えでした。
これにも「そうだろうな」という納得感がありましたが、それを伝えるためには、
どんな感覚で?というのが必要だと思います。
不自然な歩き方は逆効果になりかねないからです。

私たちはあまりにも自然から離れてしまいました。
不自然な行為が今の自分や世の中の結果となっています。
それには全体のバランスを見直すことが必要です。
部分ではなく、全体のバランスです。
だから、少し自然という認識を取り戻してみると良いと思います。
これが自然に身体のバランスを整える方法かもしれません。

                                  kab labo.小関


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バランスは保たない|2007年2月14日

ボディバランスボードに乗る時、一番気を付けなければならないのは、 バランスを保とうとしないことです。 「バランスを保たなければ、バランスはとれないじゃないか!」と言われそうですが、 では、普通に立っている時にバランスを保とうと思っているのでしょうか?

本当の意味では、しっかりバランスを保つことは指示しているのです。
ただ、反射的に行っているため、実感として感じることができないのです。
私たちが思っている指示は、実は余分な指示(二重運動)と言えるのです。

特に両脚がその邪魔をします。

この両脚をまずは静かにさせてみるとその意味が分かります。
しゃがんでバランスボードに乗ってみると安定感が増します。
これは脚の余分な運動を制御した結果です。

その状態と同じように、立ってバランスをとってみると、
とても楽にバランスが保たれているのを実感できるはずです。

その時にバランスは作るもではなく、もともとあるものであることを
知ることができるのです。

バランスの極意 「軸、中心、重心」|2006年12月14日


バランストレーニングでもっも重要なポイントをいくつか挙げてください。と質問すると、必ずといっていいほど、「軸感覚、中心感覚、重心感覚」という答えが返ってくる。

このキーワードをマスターすれば、バランストレーニングを語れるだろうか?
実際、私もこのような表現はよく使っていたが、いつのころからかまったくと言っていいほどこの言葉は使っていません。

それはなぜかと言うと、これらの感覚は正確にいうと感じることができないからなのです。
これはバランストレーニング業界にとって、爆弾発言かもしれません。

講習会に参加くださった皆さんは、なんとなく理解はしてくれていると思いますが、この事実が実は私たちを苦しめていたのです。

より自然な動作を追求していくにあたって大切なのは、自然な状態はどんな状態なのかを知ることです。
そこを観察できてくるとこの、重心や中心、軸といったものを感じることができないことに気づきます。
そしてその感覚を自分で作り上げてしまった瞬間、本当の意味の重心や中心、軸は失われてしまうのです。

バランスが保たれている状態を第三者が観察すると、中心や軸があるように、確かに見えるのです。
しかし、本人はそれを感じることはありません。
例えば、片脚立ちなどやってみると一目瞭然です。
まず、片脚立ちをやってみます。そしたら、その軸となっている脚を「軸」として捕らえて、片脚立ちをやってみてください。
そうすると、とても不安定になってくるのが分かると思います。

では、次に同じ片脚立ちをしますが、今度は軸などを意識せず、体全体を片脚立ちという運動に参加させてみてください。(両足、両手、体幹、頭と体のすべて)
どうですか?軸を作ったときより安定してくるのが分かると思います。
他にも日常生活の動作やスポーツ競技においても同じなのです。
また、ボディバランスボードに乗って上手くバランスが保たれている時、それを感じることはありません。
しかし、鏡で自分の姿を見たときに、確かにその存在はあるのです。
歩いている時に、バランスをわざわざ意識しないように、これらの感覚も同じなのです。

つまりここで言いたいのは、人間がこの地球に存在しているだけで、この軸や重心、中心といった要素は既に存在していており、寝ても覚めてもこの状態があるのです。
それを我々が改めて取り出し、新たな感覚として付け足す必要なないのです。

重心や中心、軸を知りたいのであれば、まずそれを感じようとしないことが第1歩となります。そして気づいた時にその存在があることを知ることができるのです。

まじめな人ほど、言葉の枠に囚われやすいのでご用心ください。