小関アスリートバランス研究所

Kab Labo

バランスの力

心と体のバランスを保つ
(ほぼ)日刊語録


(マガジンID:0000211621) 登録無料 ※内容は変更する場合があります。ご了承下さい。

バランスを鍛える|2006年10月 2日

バランストレーニングといってもバランスを鍛えることはでありません。
バランス能力を付け足すことでもありません。
人にはもともとそういう能力はあるものなのです。
何かにつまずいて転びそうになった時、普段では考えられない動きを反射的にすることがあります。
特別なことではなくても人は普段から凄い動きをしているのです。
水を飲む行為や歩くことすらとても複雑で精妙な動きなのです。
それは何かを鍛えてできたことではありません。
もともと持っているからできることです。
ですからkab labo.のバランストレーニングは何かを付け足して、バランスをとるコツを指導することはおこないません。
大まかなヒントを言うことはありますが、後は皆さんの能力を見つけてあげて「それですよ」と教えてあげるだけなのです。
しかし、講習会など短時間で多くの人がBBBに乗れるようになったり変化するのは何故でしょうか。
乗りながら「体が勝手にバランスをとっている!」と自分ごとながら、ビックリする人もいます。
それは乗ることが目的になっていないからです。
「BBBに乗るときは普段立っている感覚と同じように乗ってください」と言います。
しかしそうは言っても、BBBに乗ったとたん、立つことではなく乗る運動をしてしまいます。
乗る行為から立つ行為に導くことで、徐々に変化していくと結果的にBBBの上に立つことができるようになります。
BBBに乗るための型は存在しません。
身長、体重、骨格、性格、生活すべて違います。
で、あれば同じ型、規格の形というものは存在しないことになります。
共通するものがあるとすれば、眼に見えないけど、眼に見えるものです。(霊とかじゃないですよ)
バランス能力を発揮するには、付け足すことではなくて、まずあることを知ることなのです。

ゆっくり動作に隠れている秘密|2006年7月15日

BBBに乗っている時に感じてほしいのが、カラダ全体がバランスをとるためにどう働いているのかを実感することです。

一見、BBBに乗るためには下半身だけ働いていればいいと思いがちですが、これは大きな間違いになります。
「バランスとは全体性である」と言っている通り、全体的な運動が大切なのです。

足を滑らせてバランスを崩してしまった時、とっさにカラダ全体で反応しているはずです。
何気なく、BBBに乗ってみるとカラダが自然に反応していることに気づきます。

それをゆっくりおこなうことで、よりカラダがバランスをとるための、働きを明確にしていくのです。

注目したいのは、故意に生まれた動きではなく、自然に発生する動きに注目することです。

そういった動作を感じるためには、ゆっくりおこなってみることでです。早くおこなうと動作が大雑把になるので、自然な綺麗な動作にはなりません。

綺麗な動作はゆっくりやっても早くやっても同じです。

綺麗な動作とは細やかな動作と言っても過言ではありません。
ゆっくりおこなうことで、より理解が深まっていくのです。

BBBに乗るとき、ただ乗るのではく、ゆっくり乗ってみることもカラダのバランスを知る上でとても大切なトレーニングとなるのです。


ボディバランスボード

ウエイブマスター

緊張と弛緩の間は「良い加減」|2006年7月 3日

BBBに上手く乗れているときは、いったいどんな状態なのでしょうか。
そこには普段みなさんが認識できていない状態があります。
例えば、カラダの筋肉の状態を見てみます。
運動をする上で大切なのは筋肉の「緊張と弛緩」と一般的には言われます。
しかし、それを故意に作ってしまうのは、全体性が損なわれる可能性が大いにあるのです。
そこでまず大事なのが、緊張と弛緩の間の状態があることを知ることです。

実際に私の講義を受けた方はわかると思いますが、緊張でも弛緩でもない状態とは「良い加減な状態」です。(いい加減)無責任の意味合いとは違います。それは、言葉で表せば「自然体」と言ってもいいでしょう。

ただ、今一般的に言われる自然体とは違います。
これは特別なことではなく、普段の日常に存在する状態なのです。
日常の動作は何度やっても疲れないし、とても効率的な動作です。
ここに気づかなければなりません。コップを持つ時、ご飯を食べる時、この時に緊張と弛緩を感じるでしょうか?

緊張や弛緩をあえて感じていたら、日常が疲れてしかたがないはずです。日常動作では、緊張や弛緩をあまり感じないのです(もちろん、実際には緊張弛緩は存在します。ただ、あえて感じていないということ)。感じないのは、筋肉が動きに対して適材適所に働いているからです。

しかし、言い換えれば、緊張でもあり弛緩でもある。そして緊張でもなく、弛緩でもない状態。

これが、緊張と弛緩の間の状態。「良い加減な状態」です。


BBBに乗るときこの「良い加減な状態」を体感してみましょう。
きっと新たな発見があるはずです。


ボディバランスボード

ウエイブマスター

バランスをとるコツ3|2006年6月16日

アウターバランスとインナーバランスを分かりやすく二つに分けて説明しましたが、これは同時におこっている要素なので、トレーニングする時には気をつけてください。
アウターバランスがよくできているときは、インナーバランスもよくできていて、インナーができていれば、アウターもできているのです。二つは引き離すことはできません。同時に存在する要素なので、トレーニングする時は、なるべく自然に乗り、カラダの素直な反応を感じてみてください。
結果的にそうなっているのであって、けっして付け足すものではありません。


アウターバランス

インナーバランス

バランスをとるコツ2〜インナーバランス〜|2006年6月16日

インナーバランスについて説明します。
アウターバランスは外見から検証して説明しましたが、インナーバランスはその名の通り、中見についての説明になります。
BBBに上手く乗れない人は、たいてい筋力を使ってどうにか操作してやろうという、気持ちが現れてしまします。結果BBBを上手に操作することはできません。実はBBBは操作するのではなく、勝手にカラダがコントロールしてくれることに気づかなければなりません。
ですから、操作する感覚が逆にBBBに乗れない原因を作ってしまいます。
また、操作しようとすると精密な動作を要求されるバランスが上手く表現されません。力を使っている実感がある人は、力を使い過ぎなのです。コップを持つときに、力を入れすぎることはありません。その状況にふさわしい力を使っているから、力を入れているかどうか分からない状態ががあり、それが一番効率のいい状態なのです。

ここには1つの私たちの考え違いがあるのです。多くの人たちは筋力がイコール力、スピードと無意識に勘違いしています。
もちろん、筋力は必要な要素ですし、なければ人間は立つことすらできません。
しかし、筋肉意識が強いあまり、疎かにしてしまっているものもあるという事です。
それが人間のもっともインナーにある「骨格」です。
骨格操作については、運動脳力開発研究所の栢野忠夫氏の体幹内操法を参考にするとより深く理解できるでしょう。
インナーマッスルを鍛えると良く言いますが、インナーマッスルより奥にあるものとは何かを考えると、それは骨格なんですね。
骨格操作を主とした動作ができると、筋力は適材適所に働くようになってきます。同時にインナーマッスルも刺激されているわけです。
これは特別難しいことではありません。私たちも日常やっている動作となんら変わらないのです。だから茶碗をもってご飯を食べることが疲れることはありません。頭をかくときも楽にできているはずです。これを意識した瞬間に別の運動状態をつくってしまうのが、いままで刷り込まれてしまった筋力主導の癖なのです。
この状態が理解できてくると、人間のナチュラルな能力を表現できるようになってきて、逆にBBBがその能力を引き出すアイテムとなってくるのです。


Marumitsu Body Balance Board

バランスをとるコツ1〜アウターバランス〜|2006年5月27日

BBBに乗ってもらうと、上手く乗れる人と乗れない人がいます。
乗れる人と乗れない人の違いはなんなのでしょうか。
センスの問題?… 違います。バランスをとるコツを知っているかどうかなのです。
では、コツってどんなコツ?となりますが、これから説明してみましょう。

コツは大きく2種類あると考えてください。
1つ目は、アウターバランス(外面バランス)。
2つ目は、インナーバランス(内面バランス)。
と分けておきます。

まずは、アウターバランスから説明いたします。
アウターバランスは見た目の動きや形を言いますが、ここのポイントは、頭(上半身の安定)です。
頭にはバランスを司る、前庭器が存在します。この部分が安定した状態を維持することで、バランスがとりやすくなるのです。
上手く乗れない人には、この頭の安定がありません。
※固定ではないので注意。

構造的にも頭が安定するように創られているのでしょう。頭が安定すると、面白いように他の部位が活動しはじめて、より効率的なバランスをとるための運動をおこなってくれるのです。
例えば、乗れない人に頭の安定を促すと、今までその運動に参加していなかった体幹(胴体)が動きだします。そうなると末端操作でのバランス動作の限界を理解することができるのです。

乗れない人は、ほとんどがカラダの末端(手先・足先)でバランスを保とうとしています。結果的に頭の安定が崩れていくと、自分の位置感覚がなくなり、バランスを保持することが困難になってきます。
逆に頭の安定がある人は、常に自分の位置感覚を把握している状態ですから、その時その時の必要な動きをしっかりすることができるのです。


つづく

目線|2006年5月15日

BBBに乗る上で大切なポイントと言えば目線です。
みなさんはBBBに乗るときにどこを見ていますか?

目線をどこに置くかで、自分のボディバランスに大きな影響を与えてしまいます。

例えば、下をみて(BBBを見ながら)バランスを保とうする人は、どうしてもカラダの動きや変化を目で見て判断し、自分のカラダを操作してしまいます。
きっと不安があるからだと思いますが、実はそれは逆効果なのです。目で見て判断することは、一旦、その状況を意識するということなのです。

でも、考えてみてください。

BBBに乗るときに別に足下を見なくても、バランスってとれますよね。どんな状況か見なくても分かっていますのよね。さらに自分の足がどこにあるかも分かっていますよね。

だったら見なくてもいいのです。

足下を見て判断することは、見る→意識・判断→行動という、1、2、3のステップが必要です。
しかし、見なくてもいいのであれば、条件反射→行動で瞬発的な動きが可能になってきます。1、2だけでことは足りてしまいます。(ここでの条件反射というのは、バランスが崩れまいとする働きのことですね)
それだけで結果的な判断が早くなるのです。
今の貴方は1、2、3ですか?それとも1、2ですか?

具体的に例を挙げると、自転車に初めて乗ったときを思い出してください。私たちは 見る→意識・判断→行動というサイクルに入っている時は思い通りになりません。何度も転んだ経験があるはずです。

しかし今はどうでしょう?

自転車に乗るとき何のためらいもなく、ペダルをこぐことができます。条件反射→行動というサイクルですよね。だから他の事をしながらでも自転車が乗れるのです。

行進をしている時、ふと手足の動きを意識した瞬間、右腕、右足が左腕、左足が同時に動いた人を見たことがあると思います。それは条件反射→行動のサイクルに意識・判断が途中から介入してしまった結果なのです。

皆さんは、普段の生活の中でこの動きは沢山しているはずです。むしろ、その動きがほとんどなのです。そしてスポーツにおていも、この感覚を掴んでいる人は、いいプレーしているはずです。

しかし、目線を変えることで、みなさんに知ってほしいことは、目線の位置というより、バランスをとる自分の感覚をカラダで感じているかどうかです。

最初は、目線の位置を変えて色々試してみて、自分の状態の変化を感じてみることから始めてみてください。目線を変えてみることで、BBBに乗る感じもまた違ったものになってくるはずです。

ボディバランスボード
ウエイブマスター

主体性|2006年5月11日

ボディバランスボード(以下BBB)を利用していただくにあたって、もっとも求められることは、主体性のあるカラダ・自分をつくることです。

主体性を辞書で調べると、「自分の意志・主義をもって行動する態度.」とあります。「自分から湧き出てくる感覚」と理解してもいいでしょう。

感じようとする意思・乗ろうとする行為を見れば、主体性があるかないかは一目瞭然です。

乗れるか乗れないかではありません。言われたから感じることでもありません。能力には個人差があります。大切なのは、本当に自分自身で感じてみることなのです。

この主体性をもつことは、スポーツ(自分のカラダを操作すること)にはとても大切なことです。もちろん、人間関係や人生においても同じことが言えるかもしれません。

特にスポーツでこの主体性がないとは大きなハンディとなります。指導者のいいなりになってしまいます(指導者もそれを求めてはいないないはず)。あくまでも指導者からの言葉はヒントであり、それを自分の感覚に当てはめていく作業は、やはり自分でしかできません。

それから、ケガです。ケガの多くはやはり、自分のカラダの声を聞けるかどうかで違ってきます。それによって自分のバランスを知ることができます。バランスが良ければ、おのずとケガの予防にもつながっていくのです。

ボディバランスボード
ウエイブマスター