小関アスリートバランス研究所

Kab Labo

バランスの力

心と体のバランスを保つ
(ほぼ)日刊語録


(マガジンID:0000211621) 登録無料 ※内容は変更する場合があります。ご了承下さい。

一の固定が万をも侵す|2007年4月13日

【今日のポイント】


●生きているかぎり、運動は止まらない。


運動が本当に静止するのは、死んだ時だけ。
ただ立っているだけでも人は全身が運動状態にあるのだ。
つねに運動状態であることが能力を発揮するためには重要である。

運動が静止するとは、体の一部でも固定してしまうことである。
緊張しすぎてもいけないし、弛緩しすぎても問題だ。
それは違和感として体が教えてくれる。

肩が張らないか、腰が疲れないか、首は凝っていないか?
そんなとき、どこかが運動停止状態になっているはずである。

力が発揮できない、
スピードがでない、
バランスが崩れている、
ケガをしやすい、

そんなことを少しでも感じるのなら、
どこか運動が静止している部分はないかチェックしてみるといい。
きっと解決の糸口が見つかるはずである。

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考えるな感じろ!|2007年4月12日

【今日のポイント】


●思考が判断を遅らせる


「考えるな感じろ」ブルスリーの名言である。

思考が判断を遅らせる。
指導者たちは「よく考えろ」とアドバイスをする。
しかし、さらにもう少し、深く説明してほしい。

実は、考えることで運動機能は低下することを知っているいるだろうか。
考えないでスポーツはできるか。と反論があるかもしれない。

確かに考えないとスポーツはできない。
ルール、チームプレー、戦略がある限り必要なことである。

大事なのは、どこで思考から身体に任せることができるか。である。
超一流のプレーヤーはそのことをよく理解している。
考える時と考えない時の使い分けがしっかりできている。

思考にいつまでも頼ってしまうことで、動きがワンテンポ遅くなり、
能力を半減させてしまう。

例えば、貴方の血を吸っている蚊を発見したとき、
瞬時に叩いているはずである。
このとき思考の入る隙間はない。

頭がかゆいと感じたとき、
すでに貴方の手は頭をかいているはずである。
このとき思考の入る余地はない。

「叩く」や「かく」といった根本的な判断はある。
しかし、それにあれこれと付け加えてしまうこと。
これが、ここでいう思考である。

自分でも気づかない判断と動作である。
ナチュラルな判断のみで動くこと。
これが、思考を介入させない動作である。
ナチュラルな判断は認識できない。
認識できた瞬間それは思考になってしまう。

運動においてこの感覚を掴むことが能力発揮のポイントとなる。

跳び箱が苦手な人は、運動するときにおいても、
思考を活動させている人である。
跳び箱が飛べる人は、飛べない人ほど考えていはいない。
運動を身体に任せることを知っているのだ。

どこで思考を手放すべきか、どこで身体に任せるべきか、
これが理解できてくると、力とスピードが驚くほど向上する。

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見えないところにヒントあり|2007年4月11日

【今日のポイント】


●見えないところにヒントあり


食べ物には栄養がある。ビタンミンC、ビタミンA、ビタミンB群...etc
これらの栄養素は重要である。
しかし、
ビタミンとかミネラルは(我々が発見した)栄養素のほんの一部でしかない。
その他、まだまだ発見されていない栄養素が沢山あり、それが複雑に
関係しあって総合的な栄養素として、我々が食しているのだ。

ほんの少し前まで、ビタミンやミネラルさえも発見されていなかった。
しかし、我々は食べ物は大切なものと知っていた。
理屈ではなく、身体で知っていたのだ。

言葉も同じことが言える。
言葉は、道具であることを忘れてはならない。
言葉を含めてまるごと全体を感じることが大切なのだ。
同じ言葉を聴いても話す人によってすべて違うと感じるのは、
言葉以外の要素が働いているからである。

自転車に初めて乗ったとき、いろんな人たちから適切なアドバイスを
もらった。
しかし、その通りにしてもなかなか乗れないのは、言葉では表現できない
沢山の運動要素があるからだ。
本を見て頭で理解しても実際にできないのは、そのためである。
その見えない要素を感じるには、動いて感覚で学ぶことである。

それしかない。

頭で理解できるものは、ほんの一部でしかない。
感覚のいい人とは、見えない要素を感じることができる人である。
それは、
見えないものかもしれないが、必ず存在するものである。

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新潟佐渡講習会を終えて|2007年3月26日

今回は新潟佐渡へ。大きな海がなんとも気分をほぐしてくれます。IMG_1722.jpg
少し曇りで雨も降りましたが、東京での講習会とはちょっと違った雰囲気で
訪れることができました。
視覚行動研究所の野澤先生(ビジョントレーナー)、そして私(小関)が、
バランス&ビジョントレーニングと題してご紹介させて頂きました。

3月という忙しい時期ではありましたが、20名ほどの参加者がありました。
主にスポーツ指導者だが、幼児教育に携わる人やヒーリング、合気道指導者を
されている方など、毎度のことならが、様々な方々が受講してくれました。
主催してくれた三浦氏より今回の感想を頂いております。

【佐渡講習会について】
佐渡スポーツハウスでは、佐渡のスポーツ愛好者の方々に、より有効に楽しくス
ポーツに接していただく為に、今回「バランス&ビジョントレーニング講習会」
を開催させていただきました。
小中学・高校その他で移動の発表や、年度末の時期にも関わらず多種目の方々に
ご参加頂き、実り多い講習会となりました。
私自身も目に鱗。
あらためてバランスの重要性を体感し、様々な気付きをさせて頂きました。
そして、たかがバランス。されどバランスを実感致しました。
しかも、ビジョントレーニングとのコラボレートした講習内容は見事に調和し、
特に1部2部通して受講された方々におかれましては、本当に3倍得する講習会に
なったことと確信しております。
次回は夏前あたりを目処に第2回バランス&ビジョントレーニング講習会を企画し、
より多くの方々にその理解を深めると共に、様々なきっかけづくりのお手伝いを
させて頂きたいと願っております。
                佐渡スポーツハウス スポーツ指導員:三浦良廣

IMG_1725.jpg

今回はアンケートの回収を忘れてしまい、ほんの一部しかご紹介できませんが、
ご覧ください。


大変参考になりました。はじめてバランスボードに乗り、意識せずにバランスを
とることや視覚の感覚的な見え方が興味深かったです。また受講してみたいです。
日常生活や合気道に取り入れて行きたいと思います。40代男性

バランスボードには具体的にどう乗ればいいのかが分かった。
普段の自分の生活にも繋がる内容で大変参考になりました。また受講してみたいです。
                                            20代男性
大変参考になりました。緊張と弛緩の話。見るということを意識しないこと。
道具に頼らないという事、スポーツする前に自分の身体の状態をニュートラルにすること
が何よりも大事だと思いました。また参加してみたいです。 幼児体育岩崎真理子さん

すべての話において興味深かったです。分かっていると思っても別の角度でスポットを
当ててみると新しい気づきが多かった。また受講してみたいです。 伊藤美智代さん
IMG_1736.jpg

今回の講習会で主催してくれました。佐渡スポーツハウスの三浦氏には心から
お礼を申し上げます。
空いている時間には佐渡観光や名所めぐりなど、色々とお世話になりました。
三浦氏とは、バランスボードを通して長いお付き合いをさせて頂いておりますが、
佐渡市から多くの優秀な選手を輩出しているのも、三浦氏の力が大きいようです。
また色々と情報交換さて頂き、さらにお互いが発展できればと思います。

また今回お会いできた方々も本当に真剣に話を聞いてくれました。
次回は更に深く掘り下げてお話しできればと考えております。
それぞれの分野で少しでもお役に立ててもらえれば幸いです。

しかし、佐渡のお魚は美味しいですね。ノドグロという魚の美味しさには感激しましたが、
本場のドイツも驚くほどのソーセージ屋さんの白カビサラミにも驚きました。
改めて佐渡の素晴らしさを感じつつ、また伺える日を楽しみにしております!

次回は、夏前くらいに開催を考えていますので、是非楽しみにしていてください。(小関)IMG_1727.jpg

運動活動停止状態|2007年3月23日

【今日のポイント】


●止まっているところが原因


運動している時、止まっている部分はないだろうか?
つまり、運動が停止している箇所のことだ。

停止するとはどういうことかというと、活動していないことである。
具体的には、
極端に緊張しているか、極端に弛緩しているかである。

ここで大事なのは、
動かないことも停止だが、過剰に運動することも
結果的には同じであるということだ。

これらの状態を、運動活動停止状態という。

よーく観察してみると、ここからバランスが崩れている
ことに気づかなくてはならない。

身体の一部がニュートラル状態でなければ、全体的にも
ニュートラルポジションを知ることはできない。

何か上手く行かない動きや技があるのであれば、
自分の身体の運動停止パーツを探してみると、
キッカケが掴めるだろう。


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見方を変えて世界を変える。|2007年3月21日

【今日のポイント】


●目線を変えてみる。


目線が変わるだけで、呼吸が変わる。
目線が変わるだけで、視覚が変わる。
目線が変わるだけで、姿勢が変わる。
目線が変わるだけで、心が変わる。
目線が変わるだけで、自分が見える。


下ではなく、上でもなく、
楽に正面を向くことで、今までの自分の状態を
知ることができる。
そして、ニュートラルな自分に戻してくれる。
きっと、スッキリすがすがしい気持ちになるはずだ。

目線を変えることで、心と体のバランスが整ってくる。


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力を無する原理とは?|2007年3月20日

【今日のポイント】


●力むとは力無である。

力を出したいのであれば、力感を持たないことである。
体のどこかに力感存在すれば、力の制限が働く。
力が入っていると力が出ている感じはするが、
実はかなり制限されている。

素晴らしいプレーができたとき、上手く話せたとき、
物事がスムーズに進んだとき、力感はあっただろうか?

本当に上手くいったとき、往々にしてどうやったかは覚えていない。
それは、引っかかる感覚がないからだ。
つまり力感がない。
だからどこからどう説明し、解析しようとしても、上手く再現できない。
力感を頼りにしてはならない。
全体性で捉えることが大切である。

自転車に乗っているとき、何故あんなに複雑な動きが
できるのだろうか?
それは、力感に頼ろうとしていないからだ。

力を入れようとすると、力は無くなる。

日本ナンバーワンと言われたプロサーファーとこの話をした時、
「全くその通りです」と答えた。
サーフィンでも、力んでしまった時はサーフボードをまったく
操作できなくなるという。
ほんの少しの脚(単独)での操作が邪魔をするのだ。
さらに大きな波であればあるほど、それはハッキリと現れてしまう。


本当に力が体全体に伝わっている時、
力を入れている感覚はない。

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解析データーの位置付け|2007年3月17日

【今日のポイント】


●科学は我々の感覚の先かそれとも後?

科学とはその現象に対しての認識活動である。
人間がどれだけ深く細かく言語化できるかの探究と言える。

しかしそのものに注目するキッカケとなるのが、我々の感覚である。
そのことを忘れてはならない。

別に科学がどうということではない。

いつの間にか科学が先になり、感覚が後追いになってい
ることが、私たちの感覚を鈍らせている。

例えば、歩き方である。

足裏の重心過程を見たとき、
踵から着いて→足のやや外側を通り→母子丘から→指にに抜ける。
と分析されている。

これは我々が普段やっていることに対して、認識されたデーター
であって、これを元に私たちが歩いている訳ではない。

しかし、このデーターを元に歩き方を指導することを度々見られる。

解析した動きはすべてではない。データーとして現れるもの以外
の要素も沢山あるのだ。

このギャップがより不自然さを生む。

これ以外にもデーター信仰になって、自分自身の感覚を閉ざす人は
少なくない。

感覚は何よりも複雑で言語化できない要素を沢山含んでいる。
この表現できない部分が、運動にとって何よりも
大切なのだ。


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グレーゾーンでの実践|2007年3月16日


【今日のポイント】

●グレーゾーンを実践してみる。

グレーゾーンを維持することは、能力を維持することにも繋がる。
先日の講習会で、プロアメフトトレーナー、ラガーマンと押し合いをしてみた。
(もちろん、組んだ形からの押し合いです)

グレーゾーンについて 
参考1参考2

私の体格と言えば、168センチ、体重64キロ。接触系のスポーツで考えると、
けして恵まれた大きさではない。
もちろん、毎日筋トレをしているわけでもない。
バランスのことを考えたり、動いてみたりする程度である。
月に一度くらい中国武術をしている。
ちなみに高校時代は陸上部である。

アメフトとラグビーと言ったら、押すことに関しては
プロフェッショナルである。まともにやったら死んでしまう(^_^;)

普通は試してみること自体ナンセンスだが、
実際にやってみた。

しかし、実際やってみると驚く。
押しているつもりがないのに、相手を押せる。
もしくは瞬間的な反応は圧倒的に私の方が上なのだ。

他のスポーツや普通の人とやるのであれば、私が押せるのは分かるが、
実際こういう人たちとやっても結果が変わらないのは、
改めてグレーゾーンを大切にすることの重要性が理解できた。

これは、押し合いだけではなく、打つこと、蹴ること、飛ぶこと、投げること、
すべてに当てはまる内容である。

こういう部分を指摘できる人は少ないので、できる限り講習会などで、
みなさんに伝えて行きたいと思う。


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300年と30年|2007年3月15日

【今日のポイント】

構造即意匠(こうぞうそくいしょう)。


●解説 
伝統構法で建てられた家は軟構造という。
それに対して、現代建物は剛構造が主流となっている。

本来人間は自然に逆らうのではなく、
自然と同化することを考えてきた。

だから、建物も地震や風に対して
抵抗するものではなく、そのエネルギーを
建物の揺れとしてそのエネルギーを転換させて
いたのだ。

300年以上もつ建物は、無駄がない。
柱や梁がむき出しになっても違和感がない。
むしろ、むき出しのままがいいのだ。

無駄がないとはこのことを言うのだ。

意匠が構造でもあり、構造が意匠でもある。
構造と意匠は同一のものなのだ。
もともとこういった建物は何から学んだのか?


樹木(自然)からである。


私たちの身体も人間である限り、
この原理は同じと言える。
(なぜなら私たちは自然だから)

筋肉や骨格etc...これらが一体に働いた時、
無駄のない大きな力となる。

しかし、それがバラバラに働いてしまった時、
剛構造のような概念に転じてしまう。
脚を太く、腕を太く、強くしなくてはならない。

300年生きる建物と30年生きる建物。
その差は計り知れない。


私もお世話になっている深田さんのページです。
深田真工房

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